辞書企画12月12日(土)

+-×÷ 算数・数学(さんすう・すうがく)

さんかくすと文がえます

記号

 算数や数学を解くときに、当たり前に出てくる計算記号。常連ですね。でも、それ、いつから使われているのでしょうかね。

 記号とは、様々あります。まずは、念のため、主に数学で用いられる記号を確認してみましょう。

きごう 記号[symbol]

数学では各種の記号が用いられる. たとえば,演算を表わす記号として,+,-,×,÷などがあり,数や量を表わすのにa,b,c,…,x,y,zとかA,B,C,…,X,Y,Zなどが用いられる. 現代数学では,各種の抽象的な概念を記号で表わし,それらの間の広い意味での演算を利用して,理論を進める.

数学小辞典

 さて、四則演算(+,-,×,÷)の計算記号は、いつ生まれたのでしょうか?

プラスとマイナスはいつ生まれた?

 +と-の起源は、諸説あります。

 書物では、「増減を表す記号」として、1489年にドイツの数学者ヨハネス・ウィッドマン(Johanness Widmann)が最初に使用したという説があります。(こちらを参考。)
 実際には、15世紀の終わりから+と-の使用の歴史が始まったという説があります。こちらによると、ヨーロッパは大航海時代を迎えた頃、船による商業活動が盛んになっていました。当時、レーダーなどはないため、遠方まで安全に向かうためには天体を観測して航路を計算する必要がありました。そこから使用されるようになったのではないかという話です。現在も、計算を楽にするために計算記号を用いようとするわけですが、同様の発想から生まれているようですね。

 また、日本文教出版では、いわゆる船乗り起源説が示されています。船乗りが樽の水を 使ったときに、使った量を「-」と樽に横線を引き、なくなった水を補充し満タンにしたら、その印として、横線の上から縦線を引いて横線を消したのが「+」の始まりという説があるようです。

 17 世紀までくらいにヨーロッパで定着したようです。そして、日本では明治以降に一般的に使われ、広まりました。意外と最近でした…!

 ×と÷は、もっと最近です。

かける

 ×は、イギリスのウィリアム・オートレッドという数学者が1631年に「Clavis mathematicae(数学の鍵)」という書物の中で使ったのが最初のようです。×の形は、キリスト教の十字架を斜めにして作ったと言われています。一方、現在も「・」を「×」の代わりに用いることがあります。それは、X(エックス)と×(かける)が似ているために、ライプニッツが使用を始めたようです。

わる

÷は、スイスのラーンが最初に1659年に書物で使ったとされています。四則演算の中で、最後に登場したようですね。しかし、割り算には、「/(スラッシュ)」が使われることもあります。実は、「÷」ではなく、「/」を使用していくべきだとする動きが、国際的にはあるようで、実際には、「/」を用いている国が多いとか。そういえば、「÷」という記号はPCのキーボードにはなく、「わる」として変換しなければ出てこないのですよね。私も、計算するとき、「/」と書くことが多いです。分数でお馴染みの記号で、一般に割り算を「/」を用いられるようになれば、もっと分数がわかりやすくなるかもしれませんね。

イコール

=は、「なるほど」という起源の説でした…!それは、1557年に、ウェールズの数学者であるロバート・レコードが、「2 本の平行線ほど世の中に等しいものは存在しない」という理由から使ったということでした。

 いずれも、実は、そこまで歴史は古くないようですね。最後に、ひとつ動画を紹介します。TEDの「Where do math symbols come from? 」です。「数学の記号はどこから来たのか?」という内容です。音声は英語で、字幕は日本語等をつけることができます。日本語の音声を聞きたい場合、「文字起こし」を開き、読み上げさせてみてくださいね。

Where do math symbols come from? – John David Walters

タイトルとURLをコピーしました