「国語」を学ぶ楽しさについて

さんかくすと文がえます

国語のナビゲーターからのメッセージ

M先生
M先生

「国語」と聞いて皆さんがイメージするのはどんなことでしょうか。

 漢字を覚えたりすることでしょうか?いろいろな種類の文章を読んでみることでしょうか?古典や漢文などを読むこと、そのルールを覚えること、とイメージする人もいるでしょう。一体何のために「国語」を勉強するんだろう?と思うこともあるかもしれません。「だって家族とも友達とも、『日本語』を話しているし、立派(りっぱ)に『日本語』を使ってる!なのに、なぜ?」と思うかもしれません。

国語を学ぶということ

・・・小学校や中学校を卒業して、ずっと時間が経った今、私は、「国語」を勉強することは、人とともに生きていくうえで必要な力を鍛えるための修行だったのだ、と思っています。そして、実は今もまだ“修行”は続いているんです。どうしたら、自分の考えを相手に理解してもらえるか、どうしたら、相手の考えや意図をもっと正確に理解することができるのか…。実は、人間は異なる生き物と生き物同士なので、“確実”に考えを伝えることも、“確実”に理解することもできないのです。「絶対」なんてないけれど、それでも、私にとってもあなたにとって居心地のよい明日を作っていきたい。“言葉”を通して自分や他者をよりよく理解するために、だから私たちは「国語」を学ぶのだと、そう思っています。

 何よりもロマンチックなのは、「国語」の力は時空を超えて通用するということ。何百年も前に生きた人の想いや願いを受け止めることもできるし、私たちが未来を生きる誰かに言葉を(たく)すこともできます。親しい(だれ)かに()てるのではなく、より多くの人に、「分かるように」書く、となると、だれにとっても納得(なっとく)がいくような筋道(すじみち)を立てて書く、という観点も必要になってきます。ここで求められる、いわば「論理」の力を学ぶことは、私たちの思考をも(きた)えることでしょう。相手を打ち負かすとか、喧嘩(けんか)に勝つために国語を学ぶのではありません。どうしたら、異なる意見と意見、異なる考えと考えを折り合わせ、明日へとつなげていくことができるのか、お互いにとっての(ゆず)れない大事なポイントを対話の相手とともに見いだし、新しい視点や発想を()み出していく― そんな作業に国語の力が不可欠です。

 文法を学び、漢字や語彙(ごい)を覚えることは、書かれていることを精確(せいかく)精密(せいみつ)で正確)に理解する助けになります。自分の想いを精確(せいかく)に伝えることにもつながります。今、コツコツと学ぶことが、いつしか大きな力となって、あなたの“言葉”を支えてくれます。地道な作業も多いのですが、“言葉”を持つほど私たちは豊かになる、そんな気がしています。

「国語」ページの使い方

 おすすめリンク集では、「国語」という教科の学びのためのコンテンツを紹介しています。文法や古典、漢字など、それこそ基礎(きそ)力を(たくわ)えていくために必要なコンテンツが少し多めに紹介されています。基礎(きそ)力とはたいてい、反復練習があってこそ身につくものです。野球がうまくなりたければバットの素振(すぶ)りを練習しますし、マラソンだって、毎日少しずつ走り込むから、大会本番に力を出し切ることができます。漢字練習などに代表される単元は、そういうものとも少し似ている気がします。それ以外にも少しずつ、物語を楽しめるようなホームページや、調べ学習の整理について、など、教科としての「国語」から一味(ちが)った雰囲気(ふんいき)のホームページも紹介していますよ。ご紹介(しょうかい)する一つ一つのコンテンツの「もっとみる」ページには、あなた自身が使ってみた感想を書くことができるようなスペースが用意されています。実際にコンテンツを試したり、使ってみた感想を、他の仲間や友達が参考にすることができるよう、もしよかったら、コメントを残してみてください。皆さんとも一緒に、このホームページの情報を豊かにしていくことができたらすてきだなあと思います。

 一方、「学びのナビゲーター」では、「国語」を学んでいる気がしないのに、実は「国語」の基礎(きそ)力が(きた)えられ、かつ、「国語」が好きになってしまえるような“学び方”を提案しています。決して、テストの点数や成績目当てに学ぶのではなく、あなた自身が(きた)えられることになるのではないか?と思われる、いわば応用編の修行メニュー、と捉えていただいてもよいでしょう。いくつかの技能を複数組み合わせて取り組むからこそ、あなたの総合能力が少しずつ上がっていく・・・というようなイメージを持ちながら、メニューを組んでいます。・・・と書くととても体育会系で(おそ)ろしそうな印象を持ってしまわれるかもしれませんが、安心してください。決して過酷(かこく)なメニューなどではありません。簡単にこなせるものではないかもしれないけれど、やりごたえのあるものばかりと思います。楽しくなければ意味がない!と思って考案しているものです。「うーん、自分だったらこうするかなぁ、・・・」とついつい考えるのが楽しくなるような、そういう「やってみて!」のお誘いです。ぜひ、試してみてほしい!

「国語」を担当した中の人のこと

 「国語」を担当した中の人(ホームページを作っている人)は、子どものころから言葉遊びが大好きな人間でした。ネタ帳を作って、思いつく限りのダジャレをメモったり(だいたい不発でした)、物語や詩を書いてみたりするような子どもでした。自分にとっての楽しい“遊び”が、やがて「読書」の楽しさを気づかせてくれるきっかけとなり、ことわざや故事成語の裏話を夢中に読みふけることにもつながったような気がしています。自分の国語力が高いとは決して思ってはいません。でも、私は文章を書くことも、読むことも好き。人知れずリズム感のある、読み心地(ごこち)のよい文章を作れたら、思わず小さくガッツポーズをしてしまうし(自己満足ですけど)、本を読んでいて作者の気持ちと私の気持ちがふっと交差したような気持ちになって、(なみだ)がこぼれてしまうようなこともある。・・・そういうささやかな“言葉”との付き合いを心から楽しんでいる人間であることは確かです。“言葉”とれたり、自分の思考をどこまで言葉で精確に言いえられるか挑戦してみたり…そういう人間が、私なりの目線でおすすめリンク集を「基礎修行」、学びのナビゲーターを「応用修行」として紹介しています。つまり、かつて子どもだった大人が、一人の先輩として、「こういうやり方もあるよ」、「こんなのはどう?」とオススメしているものです。人それぞれ好きなものやいなものは違うから、もしかしたら「これは自分には合わないや」と思うものもあるかもしれない。それは当たり前のこと。これからもいろいろと基礎修行・応用修行ともに考案していきたいと考えています。なので、自分にマッチしそうなものから修行を始めてみましょう!

国語(こくご)

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