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「こたつで寝ないでお布団にいきなさい!!」
そう怒られたことはありませんか?
あたたかいこたつで寝ると気持ちがいいですよね。
しかし、こたつで寝てしまうのは、身体にはよくないのです。
深部体温と眠りの関係
人がぐっすり眠るためには、「深部体温」が下がることが大切です。深部体温とは、心臓やおなかのあたりなど身体の内部の温度のことで、体温計で測れる“外側の体温”とは少し違います。
深部体温は1日の中で変化していて、朝や昼は高く、夜になると少しずつ下がります。この温度が下がることが、「そろそろ眠る準備をしよう」という身体からの合図になっているのです。

ところが、こたつの中で寝てしまうと、身体がずっと温められたままになります。そのため深部体温が下がらず、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めたりしやすくなるのです。
お風呂は寝るどのくらい前に入ると良いでしょうか?
- 寝る直前 入浴直後は深部体温が一時的に上がり、眠りにくくなります
- 30分~1時間前 入浴によって一時的に上がった深部体温がまだ下がりきっていません
- 1時間~2時間 入浴後1~2時間かけて深部体温が下がり、眠気がきます
お風呂に入ると、皮膚の血管が拡がり、血流が良くなります。
その結果、一時的に「深部体温」が上がります。(同時に身体の外側の体温「皮膚体温」も上がり、ポカポカします)
お風呂を出たあともしばらくは血流が良いので、身体の体温が外へ逃げやすくなります。
すると、1~2時間かけて「深部体温」はスーッと下がります。この「深部体温」の下降が眠気を誘い、寝つきをよくするのです。
汗と体温調節
人の身体は、汗をかいてその汗を蒸発させることで、身体の熱を外に逃がすことで体温を調節します。これは、液体が気体に変わるときに周囲から熱を奪う「気化熱」を利用しています。
しかし、こたつの中のように温かい空気がこもっている場所では、汗が蒸発しにくくなります。すると体温が下がらず、熱が身体の中にこもってしまいます。
この状態が続くと、身体の一部が長時間温められて「低温やけど」になったり、汗をかくことによって水分が失われて「脱水症状」を起こしたりする危険があります。汗をかいて水分は失うのに、蒸発できず体温は下がらないという熱中症を引き起こしやすい状況になります!(あぶない!!)脱水や熱中症は冬でも起こり、のどが渇く、頭が痛い、身体がだるいといった症状がみられることがあります。
脱水はどうしたら予防できるでしょうか?
- 途中で起きて水分をとる ぐっすり眠ることが大事です
- 睡眠の前後に水分をとる 寝る前と起きた後にコップ1杯の水(常温)を飲むことで、身体に水分がなじみます
- 朝起きた時に冷えた水分をとる 寝起きの身体がびっくりしてしまうので、常温やあたたかい水分をとりましょう
- 夜寝る前にたくさん水分をとる 夜中や早朝にお手洗いに起きてしまうことがあります また、膀胱にも負担がかかります
寝る前と起きた後にコップ1杯の水を飲むことで、身体に水分がなじみます
身体をびっくりさせないためには、常温またはあたたかい水を飲むと良いでしょう
まとめ
こたつで寝てしまうと、眠りが浅くなったり、脱水を起こすリスクがあったり・・・
身体にやさしくないことが分かりましたか?
今年の冬は「こたつは休む場所、布団は眠る場所」を合言葉に、お布団でぐっすり寝ましょうね!