RapとRhymeとPhonics -音の足し算【第3回】

さんかくすと文がえます

こんにちは、K原です。今回も引き続き、英語の音に注目してみたいと思います。第1回の記事では、「フォニックス:英語の文字と音の関係」について、そして第2回の記事では、「ライム:韻」についてお話しました。今回が第3回目、最終回です。

なぜフォニックス→ライムと続いているのかというと、今回お話する、Rap(ラップ)で英語を学ぶということをやってみようと思ったからです。…前置きが長すぎですね。遊びながら英語を学べないかなと考えた結果、ラップにたどり着きました。

ラップ (Rap)

ラップで英語の絵本を朗読するおじさんの動画があります。

*厳密に言うと、今回ご紹介した動画はラップではなく「ラップ風」に絵本を朗読しているものになります。ここではラップ文化やその歴史について詳しく触れませんが、とても面白いですので是非気になった方は調べてみてください!

<おじさんが絵本をラップで朗読する動画>

この動画をご覧いただいてお気づきと思いますが、この絵本、むちゃ韻をふんでいます。ということで、ちょっとこちらの絵本に出てくる単語で遊んでみたいと思います。

<突然のクイズコーナー②>

おじさんが読んでいたのは、”Fox in Socks”と言う作品です。このDr. Seussの絵本で、英語の韻・リズムを感じてみましょう。下の文章は、上の動画のなかでおじさん(Wes Tank)が読んでいる文章の一部です。さて、ここでクイズです。下の文章のなかで、どの単語とどの単語が、どんな韻を踏んでいるでしょうか?

Knox in box. Fox in socks.

Knox on fox in socks in box.

Socks on Knox and Knox in box.

Fox in socks on box on Knox.

(寄り道)今回は上の文章の意味を考えることが目的ではないので、訳をしないでおきます。もう1つ訳さない理由は、日本語に訳すとせっかくの英語のリズムが崩れてしまうからです…(訳から逃げているとも言える)。こういう英語って、日本語に訳すのがとても難しいなと思います。だからきっと、例えば「フリースタイルダンジョン」のラップも、それこそ前回登場したZeebraさんのラップも、英語に訳すとなると相当難しいです。先ほどとは逆に、日本語のリズムが崩れてしまうからです。直訳しようと思えばできますが、それってラップなの…?となってしまいそうです。皆さんなら、どのように訳しますか?

…ちょっと話が逸れてしまいました。正解はこんな感じです。

韻を踏んでいると思った部分を黄色でハイライトしてみました。同じ単語は文字の色を変えてあります。

Knox in box. Fox in socks.

Knox on fox in socks in box.

Socks on Knox and Knox in box.

Fox in socks on box on Knox.

この絵本では、たくさんの”ox”と”ocks”という文字を持つ単語が紹介されています。英語の面白さ、あるいは難しさとも言えるかもしれませんが、それが顕著に出ているなと思います。おじさん(Wes Tank)のラップを聞くと、“ox”も”ocks”も、同じ音です。でも、文字にするとなんで違うのでしょうか。このあたりが、日本語のひらがなとは大きく異なるところですよね。同じ音なら同じ綴り(文字)でいいじゃん…と思ってしまいます。

(寄り道)今回は詳しく触れませんが、現在の英語のつづりになるまでの歴史には、ものすごく人間らしいエピソードがたくさん含まれていたり、いまだに謎の多いものもあります。同じ音なのに違うつづりの英単語なんて「やめてくれー」と思います。でも、つづりはネイティブもよく間違えるらしいので、私(日本語が母語)が「やめてくれー」と思うのも、無理もない気がしませんか…?

話が逸れましたが、”Fox in Socks”は、こんな感じで韻だらけなんですね。ということでまたもやクイズです。

<突然のクイズコーナー③>

この文章で韻を踏んでいる単語は、もじこ塾の動画の、どの音でできているでしょうか?

まず、黄色のハイライトを含んでいる単語を抜き出してみます。

Knox, fox, box, Socks

これら4つの単語は、どの音でできているでしょうか。音を聞いて、考えてみましょう。

Knoxの発音
foxの発音
boxの発音
socksの発音
ラッパー
ラッパー

今回は3つの音でできています。 一番最初のKnoxが一番難しいです。

ということで、私はこう考えてみました。(次ページへ)

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