言葉でつなぐ、つながっていく① ―なぜそう“あいさつ”するの?

集合している子どもたちのイラスト 漢字

さんかくすと文がえます

おはよう

 

「お早う」というのが、そもそもの「おはよう」だったようです。

「お早くからご苦労さまです。」という朝早くから働く人へのねぎらいの言葉でした。

 最近では、「おはよう」の魔法(まほう)は時間帯を問わず使われるようにもなっています。
その背景には「こんにちは」が近い関係の相手には使いにくいニュアンスを持つ言葉として定着してきたことがあると研究されていたりもするそうです。

 

 

ちなみに点字では…

 点字の仕組(しく)を習ったことがある人もいるかもしれませんが、基本的には、点字は6つの点字の組み合わせで一つの音を示しています
濁点(だくてん)拗音(ようおん)(きゃ、きゅ、きょなど)などはその目印の点字を組み合わせて一つの音を示していきます)

 点字には漢字はありませんし、ひらがなやカタカナの区別もありません。

 

M先生
M先生

点字は点字で独自のルールがあったりするのですね。
そのうちの一つが基本的に耳で聞いた通りに書き表す、ということです。
そして、のばす音で「う」と書くところは、長音符(ちょうおんふ)を使います

 

 「おはよう」は「おはよー」と点を打ちます。
(のばす音でも、「あ」「い」「え」「お」の場合は長音符(ちょうおんふ)は使いません。)

⠊⠥⠜⠒

ちなみに手話では…

片手の(にぎ)りこぶしをこめかみに当てて、素早く下ろします。
両手の人差し指を向かい合わせて曲げます。これは「挨拶(あいさつ)」を表しています。

 

 

こんにちは

 

通行人A
通行人A

今日(こんにち)は、ご機嫌いかがですか

通行人B
通行人B

今日はよいお天気ですね

 
など、「今日は」を主語にした文章の(りゃく)で、お昼に初めて出会った人の体調や心境(しんきょう)気遣(きづか)う言葉の後半が省略(しょうりゃく)されて定着されたものだそうです。
江戸時代の武家(ぶけ)挨拶(あいさつ)起源(きげん)になったともいわれています。

 

M先生
M先生

「こんにちは」と書くけれど、
発音は「こんにちわ」とする背景には、もともとその後に会話が続いていた、という理由があったのかもしれないのですね。

 

ただ、「こんにちわ」のほうが親しみやすい印象がある、という理由で、
誤った表記と知りながらあえて「こんにちわ」と表記されることもあるそうです。

 

 

ちなみに点字では…

基本的に耳で聞いた通りに書き表します。なので、「こんにちわ」と点を打つことになりますね。

⠪⠴⠇⠗⠄

ちなみに手話では…

人差し指と中指を(ひたい)の中央に当てます。これは時計の12時を表します。
そして、両手の人差し指を向かい合わせて曲げあいさつをあらわします。

 

 

こんばんは

日が暮れてから、人に会ったり、人を訪ねたりしたときの挨拶(あいさつ)の言葉。

 

白衣博士
白衣博士

今晩は良い晩ですね

 

など、会話文が(りゃく)されて定着したものと言われています。

なので、「こんばんは」の後に文章が続くと考えると、「こんにちは」と同様、
「こんばんわ」ではなく「こんばんは」という表記します。

 

ちなみに点字では…
M先生
M先生

耳で聞いた通りに書き表すので、「こんばんわ」と点を打つのでしたよね。

 

⠪⠴⠐⠥⠴⠄

ちなみに手話では…

両方の手のひらを相手に向け、そのまま交差させながら下ろします。これは「暗い」をあらわします。
そして、両手の人差し指を向かい合わせて曲げあいさつをあらわします。

 

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