第5・6回 学びの危機カンファレンス報告

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 2024年1月、2月に開催された学びの危機カンファレンスでは、実際に家庭学習支援に取り組む学びのナビゲーターの大学生・大学院生から、それぞれご自身の取り組みについてのご報告をしていただく「まなキキ・サミット」の機会を持ちました。
 まなナビ宛てにも多くの方から個別にメッセージをいただきましたが、個別のメッセージは、大変ありがたくまなナビのみなさんにフィードバックをお送りさせていただいています。
 こちらでは、全体的な感想などをご紹介していきます。

第五回 学びの危機カンファレンス

感染症拡大をきっかけに、まなキキ・プロジェクトは2020年に立ち上げられ、障害や事情があって学びづらさを抱える子どもたちの学びの支援に取り組んできました。
 地域社会と、社会を担っていく学生や子どもたちが、さまざまな社会的「危機」に対峙するために必要な“学び”とはどのようなものなのでしょうか。

開催情報

【日時】
2024年1月21日(日)13時から17時

【開催地】
ハイブリッド開催
対面会場:東洋大学白山キャンパス6号館6205教室(東京都文京区白山5-28-20) 
最寄り駅:白山駅(都営地下鉄三田線)徒歩5分、本駒込駅(東京メトロ南北線)徒歩5分

【参加費】
入場無料

【主催】
Learning Crisis研究会(まなキキ・プロジェクト)

【問合せ】
fosterplan@learningcrisis.net

 【助成】
公益財団法人 小林製薬青い鳥財団

 

当日の流れ

 

  • 13時~
    まなキキの概要と軌跡

    まなキキとはどのような仕組みでどのように運用されている組織なのか。概要と軌跡を改めて紹介させていただきます。

  • 13時半ごろ~
    オンライン社会科見学

    活動を進展させていく過程で築いた地域に支えられるプロジェクト運営の形をご紹介するとともに、活動を支えてくださる地域の方をお招きし、まなキキの仕組みと活動の実態をご紹介します。

  • 15時ごろ〜
    まなキキ・ブレンドでホッと休憩

  • 15時半ごろ~
    まなキキの先生役・学びのナビゲーターの実践報告・まなキキで活用される教材紹介

    まなキキで実際に学びの支援を担う大学生・大学院生の実践を共有します。子どもたちとの交流や子どもたちの学びのための工夫の実践、苦労ややりがいなどをお話いただきます。
    また、学びの支援の取り組みの中で活用される教材についてもご紹介していきます。

    ①江頭早紀さん
    ②齊藤日南子さん
    ③和田佳奈さん
    ④山崎衣知子さん

  • 16時半ごろ~ 
    感想のシェアや質疑応答

 

緊急追加セッション Learning Crisis研究会 能登半島地震・災害支援チーム先遣隊報告

1月21日 17時ごろより
「地域社会の被災と市民的公共性の危機」  柴田邦臣

2024年早々に能登半島を襲った大地震。
 歴史と文化が深く重なるこの地域を襲った危機を克服するために私たちが「できることをする」中で見えてくるのは、Learning Crisisのこれまでと現状が示す「市民的公共性」と、そのための教育の危機という、日本社会の現実でもあります。
 災害支援の経験を活かした先遣隊の報告から、今、被災地で何が失われていて、それをどのように回復すればいいかを考えます。
 「まなキキ」の母体であるLearning Crisis研究会では、能登半島地震の支援プロジェクトを立ち上げる準備をしております。
 ぜひ多くの方々にご支援・ご参加をいただきたく、当日は緊急追加セッションにてご案内申し上げます。ぜひご出席ください。

当日レポート(感想)

当日は、対面会場に10名程度、オンラインではのべ40名程度の方がご参加くださっていました。
ありがとうございました。

ワーカーズホームさんのことは漠然と知っているつもりだったのですが、今回お話しや取り組みを詳しくお聞きすることができて、地域の方や障がいのある方をつなぐ、素敵な施設だと改めて感じました。沖縄に行った際は、ぜひ訪れてみたい場所です!

 まず、キャップ(お手製のWHのロゴ付き)、メガネフレーム、Tシャツ、全て黒で統一されたアウトフィットがおしゃれで印象的でした。(そのことにすぐ反応し、コメントを寄せた参加者さんにも拍手!)。後ろのメニューの黒板、電子黒板の黒ともマッチしており、素敵でした。その中にあって、コーヒーカップはカラフル・・・店長さんのセンスがうかがわれ、質の高い本物の「カッフェ」を狙うところにも共感です。「安物買いの銭失い」ではなく、先を見越して一桁違う焙煎機を購入されたこと、働くスタッフのニーズに応じてその都度仕事の手順を決めること、バリスタコンテストに応募して特別賞を得て励みにすること・・・などなど、柴田先生の「先見の明・支援教育のコンセプト」にも通じて、共感を得ました。  また、濱松さんとのコラボで、「物事に対する彼女の解釈から学ぶことが多い」とのコメントに、受け手の器の大きさと、流石「博士コース在席の濱松さん」と拍手を送ります。  「ワーカーズホーム」の活動は、「支援教育」の現場に相通じる事柄多く、LC研究会との末永いコラボを期待いたします。

 津田塾大学内だけでなく、他大学にもこの活動が広まり、若い学生さん方が、研鑽と経験を積んで「良い先生」を目指し、次代を担う人材育成に尽力している姿、大変頼もしく感銘を受けました。

皆さんの家庭学習支援の取り組み、何から取り入れたら良いか悩んでしまうくらい、勉強になりました。このようなカンファレンスへ参加することで、自分の向かうべき方向ややりたいことを見つめ直すことができました。正直難しいお話も多くあったのですが、今後も継続的にまなキキに参加し、イベント等で学んでいきたいと思います。

これまでの自分の学びを含め、これから如何に向き合っていくべきかということを改めて考え直すきっかけとなりました。一人一人の子どもへ向き合う姿勢、学びに向き合う姿勢などとても勉強になりました。また、発表資料がとてもわかりやすく的確で、家庭学習支援においても授業資料を工夫して作っておられるからこそ、こうしたスライドを作ることができるのだと感じました。沢山色々なことを学ばせていただきました、ありがとうございます。

 被災地の状況は、なるべく信頼できる媒体から得ようとしているからこそテレビや新聞でしか見ておらず、実際に見にいってきた鮮度の高い報告は貴重なものでした。そこで、テレビや新聞が必ずしも被災地の実際の状況を伝えることができているとは限らないと気づきましたし、一方でどのように情報を得れば良いのかは難しい問題だと感じました。  また被災地に直接行った人の話は、聴きたいと思ってすぐ聴けるようなものではないと思うので、参加してよかったです。災害支援や災害対策が身近に感じられました。

 第1部、第2部はもちろんのこと、第3部の「追加セッション」を視聴して、TVのニュース映像や、コメンテーターの意見への受け取り方が変わり、大変勉強になりました。特に、能登半島の地理的、歴史的背景を改めて学び、「1.5,2次避難」への考え方です。

柴田先生の能登半島地震の話を拝聴し、公的領域と私的領域の間の公共性、社会性という部分をいかに重要視し、社会と向き合っていくべきかということを考えることができました。関東大震災の際に、不正確な情報・思い込みのもと朝鮮人が対象となって虐殺された事件があったと言いますが、今回の能登半島地震の際には、それと同種の不安感を煽る情報が多かったように思います。普段は隠されている社会の歪みは、こういった大きな危機のもと露わになるのだと改めて感じました。情報が瞬時に手に入るようになった現代において、知覚範囲は際限なく広がっているように思われますが、それが真実か否かは不正確で、こうした曖昧な立場につけ込まれることのないようにしなくてはならないと思いました。

 

第六回 学びの危機カンファレンス

学びの危機プロジェクト(まなキキ・プロジェクト)は、2020年の感染症拡大をきっかけに、障害や事情があって学びづらさを抱える子どもたちの学びの支援に取り組んできました。
 さまざまな社会的“危機”に向き合うための学びを、地域のみなさまとともに、考えていきます。ぜひお気軽にご参加ください!

開催情報

【日時】
2024年2月4日(日)15時から17時

【開催地】
ハイブリッド開催
対面会場:養源寺(東京都文京区千駄木5-38-3) 
最寄り駅:本駒込駅(東京メトロ南北線)徒歩約5分

【参加費】
入場無料

【主催】
Learning Crisis研究会(まなキキ・プロジェクト)

【問合せ】
fosterplan@learningcrisis.net

 【助成】
公益財団法人 日本漢字能力検定協会 漢字日本語教育研究助成

当日の流れ

 

  • 15時~
    まなキキのご紹介

    どんな活動をしているの?

    どうやって運営されているの?

    まなキキ・ブレンドでコーヒーブレイク

  • 16ごろ~
    まなキキ・サミット~実践報告

    まなキキの先生役・学びのナビゲーターの実践報告/まなキキ・プロジェクトから生まれた教材紹介

    ①石母田鈴さん
    ②河合芙実香さん
    ③島田佳大さん
    ④志水琴美さん

    懇親:感想のシェアや質疑応答

緊急追加セッション Learning Crisis研究会 能登半島地震・災害支援チーム・活動報告

2月4日 17時ごろより
「危機における公共的主体と教育」  柴田邦臣

 2024年元旦の能登半島地震に対して、同じ社会に生き学ぶ私たちに、何ができるのでしょうか。2020年以来「社会の危機と学び」を考える「まなキキ」では、発災後、情報収集チームが分担して調査分析に取り掛かるとともに、現地とコンタクトをとり支援チーム先遣隊を派遣して支援にあたっています。
 そこで緊急追加セッションとしてその状況を報告するととに、今後の支援のあり方について、特に教育の観点からみなさんと議論するセッションを開催します。ぜひご参加ください。

当日レポート(感想)

学生さん達が、それぞれの方法で工夫をこらし、教えることを楽しみつつ、対象者とともに学ぶ様子が良くわかり、感銘を受けました。教育の原点を再認識させていただき、感謝申し上げます。

とても面白い取り組みで、学生の講師の先生方のプレゼンにびっくりと、
また、生徒への熱い思いに感動して拝聴しておりました。

具体的なお話で、みなさまの活動内容をよく理解することができました。
学生さんたちの発表がどれも素晴らしく、素敵なお人柄も伝わってくるイベントでした。

今日はありがとうございました。とっても楽しかったです。まなキキの話を伺って、子どもたちは、まなキキを通して、親や教師(学校のコミュニティ)以外の大人とつながれたり、世界とつながれたりしているのだなと感じました。まなキキの学びは、成績ではなくて、世界とのつながりを感じられるような学びだなと思います。(漢字の成り立ちとか、壮大でした)今、コロナもあって、子どもたちの接する大人や世界がどんどん狭くなり、それが子どもたち自身を追いつめているように感じます。なので、まなキキを通して、いろいろな大人や世界とつながりをもてることは、最終的には子どもたちにとっての根本的なところでの自己肯定感だったり、強さだったりになるのではと思います。まとまりませんが、私ももっと学びたくなりました。ありがとうございました。

勉強は好きだけど学校にいづらさを感じている子どもにとってとても良い学びの場になっているのだと思った。 また、私は学ぶことの楽しさを忘れていたなと実感しました。子供の時に漢字の由来について楽しさを感じていたことを思い出しました。 他にもお子さんと学生のマッチングを行うことで新たなコミュニティ、出会い、SNS時代ならではの良さを利用しているなと感じた。 マナキキブレンドに関してはなぜコーヒーなのかなと疑問に思いましたが、喫茶店などなにかを飲みながら話しをするっていう場面を想像した時、コーヒーが想像ついた。何か、同じものを飲み共有することは一緒にいなくても一緒にいるように感じるという発想が素晴らしいと感じた。コーヒーだけではなくそれ以外のよい学びにつながる方法も考えればありそう、、

パインちゃんの仰っていた、一人一人の存在をしっかり「みて」向き合っていきたいという言葉が印象深かったです。いじめなどが起こった際には、大人が子どものことをしっかり「みて」いないから…という風に言われることがありますが、それも事実であるのかもしれないのと同時に、子どもたちはわざと自分を見えなくしているのかもしれないと、何となく思いました。成長とともに子どもたちは、独自の個性を消し、集団内に馴染めるような癖のない存在へと、自分を変えていってしまうのではないかと思います。だからこそ、一人のその子の存在をしっかり「みて」向き合っていくということは、本当に大切なことだと感じました。また、生徒との会話の中から興味・関心に合わせてクイズを作成し、一緒に解くといった学び方や、歌詞から漢字を学ぶ方法、図鑑を作って学ぶ、などたくさんの工夫があり、とても勉強になりました。なぜ学ぶのかということを、改めて自分に問い直し考えようと、強く思いました。

素晴らしい取り組みですので、より多くの方にカンファレンスに参加していただき、学生の活動について知っていただけることを望みます。各報告の後に、質疑の時間があれば、なお良かったと思います。

地震に関することだけでなく、嘘か本当かわからない情報が入り混じるSNSは、見ていて疲れるし、混乱するだけだからと言い訳をして、よくシャットダウンしてきました。しかし、今回の「能登半島地震に関連する情報」についての報告を聞き、色々なニュースやSNS上のに流され惑わされるのではなく、距離をとって冷静に分析してみるという態度を取ることで、全てをシャットダウンする以外の関わり方があるということを学びました。

 

イベントイベント報告

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「学びの危機」:Counter Learning Crisis Project -学びづらさに向き合う子どもたちの「学びの灯」のために-
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