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社会科特別企画:エッセンシャルワーカーありがとう特集
私たちは今こそできる社会での自宅学習の一環としてエッセンシャルワーカーを知り、応援することを提案します。
現在、日本全国に緊急事態宣言が発令されていて、大抵の人たちは在宅で勤務を行うか、外出自粛を求められています。ところが、中にはこれまでと変わらない勤務を求められる仕事や、緊急事態宣言の下であるからこそ、より多く出勤して勤めなければならない仕事もあります。もちろん、どんな仕事であっても、社会的に価値の差があるわけではありません。どんな人も、それぞれの仕事を通してこの社会に貢献しています。お家の中の身近な仕事から、この空の上のはるか遠くの仕事まで、一つ一つの仕事がこの社会を作っているのです。それにも関わらず、こういう事態においてより勤務を求められる仕事というものがあるのです。
それは、その仕事の内容が社会のインフラ(基盤)を最低限維持することに繋がっているかどうかによって決まっています。こういう仕事を、エッセンシャルワークと呼びます。
COVID-19が感染の猛威を振るう中、感染の危険性を負いながらも家から出て働いている人たちは、エッセンシャルワークを行う人たち、つまり「エッセンシャルワーカー」なのです。
海外では、COVID-19の危機に最前線で闘い、社会のインフラを懸命に守り続けているエッセンシャルワーカーの皆さまを尊敬のまなざしで見つめ、「Thanks to Essential Workers!(ありがとう、エッセンシャルワーカー!)」と感謝とねぎらいの言葉を掛ける動きが広がっています。例えば、COVID-19の深刻な危機に瀕しているニューヨーク州のイリオンという地域では、車で出勤していくエッセンシャルワーカーたちとの「繋がり」と「リスペクト」を伝えるために、自分の住む家の前の街路樹に青いリボンを巻き付ける運動が多くの賛同を得ています。この「Thanks to Essential Workers」運動は、カナダのオンタリオ湖のほとりの街や、アメリカから遠く離れたイギリスのリバプール郊外の工業都市、エルズミアポートという街にも広がっているのです。今は家にいること、「Stay Home」が仕事になっている人たちが、今積極的に外に出て、COVID-19に感染するリスクを負いながらも社会を守り抜かねばならない仕事を担った人たちを家の中から応援しているのです。
どのような人をエッセンシャルワーカー、とするかということは、その社会がその状況で何を「必要最低限」な仕事と考えているかによって変わります。例えば芸術が最も大切なものとされている社会では、芸術に関係する仕事をしている人がエッセンシャルワーカーとみなされるのです。今は、私たちの社会が何を、社会を守るために一番大切なものと考えているかを発見するチャンスでもあります。そして、その人たちの仕事を知り、「こんな仕事をしてくれていたのか」と、エッセンシャルワーカーの仕事の意味を学ぶ機会でもあります。
このような状況だからこそ、今自分たちの身の回りで働いている人たちを知り、その人たちが頑張る姿を応援しませんか。そして日本でも、この温かな、尊敬と感謝の想いを家の中から伝える運動を広げていこうではありませんか。
もしもこの想いに賛同してくださったら、家の軒下やベランダなど、外から見えるところに藍色のリボンやハンカチを結んでください。それが、私たちがCOVID-19に打ち勝つための力になることを信じて。
でも、エッセンシャルワーカーってどういう仕事をしている人なんだろう?お医者さんとか、病院で働いている人は想像できるんだけどなあ……。
それじゃあ、エッセンシャルワーカーの人たちがどんな仕事をしているのか、いっしょに学んでいこう。