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ある日、ぱんこさんは思いました。
うーん。時間を計算するのって、とっても難しいな……。
そうだ!時計を使えば、時間を計算できるようになるかもしれないぞ。
自分で時計を作って、時間の計算を考えてみたい!
よーし!まずは時計をなんとかして作らなきゃ。
テキトーに作れば、なんとかなるでしょ!(楽観的)
ぱんこさん流「時計の作り方」レシピ、大公開
実際にぱんこさんが作った時計はこちら。
ポイントは、長針と短針がそれぞれ動くところみたいですよ。
用意するもの
用意するものは全部で12個あります。
<材料>
①色画用紙(4色)(それぞれ、12cm×12cm以上の大きさ)
②丸シール(12個)
③ラッピング用のタイ(2本)
④段ボール(12cm×12cm以上の大きさ)
⑤ティッシュの空箱、またはマスクの空箱など薄めのしっかりした紙(10cm×10cm以上の大きさ)
<道具>
① コンパス
② ハサミ
③ 分度器
④ 定規
⑤ 両面テープ、または糊
⑥ 油性ペン
⑦ 色鉛筆、またはクーピーなど色をつけられるもの
用意するもので、上から3つの材料は100円均一店などでも購入できます。また、少しくらい材料が違っても大丈夫。工夫しながら、自分だけの時計を作りましょう。加えて、自分が好きなシールやペン、折り紙などを用意して、時計をデコレーションする準備をしても良いですね。
作り方
1. まず、5つの円を手に入れる
1.好きな色の色画用紙に、コンパスで半径6cmの円を描く。
コンパスの上手な使い方は、この動画が参考になるよ。
半径6cmの円を描くには、コンパスと針の間がちょうど6cm離れている状態で円を描くってことだね!円の直径は、6cm+6cmで、12cmになるよ。
2. 同じように、段ボールにもコンパスで半径6cmの円を描きます。
3. 次に、先ほどとは違う色の色画用紙に、半径6cmの円を描きます。
4. 上の2枚の色画用紙とは違う色の色画用紙に、今度は半径5cmの円を描きます。
これは直径10cmの円だね。
5. 最後に、残った最後の一枚の色画用紙に、半径3.5cmの円を描きます。
これは
3.5+3.5=7
なので、直径7cmの円だよ。
6. 段ボールと色画用紙4枚に描いた5つの円を、ハサミで切り抜きます。
段ボールが硬くて切れにくいときは、ハサミで怪我をしないように十分気をつけよう。
これで、5つの円が手に入ったぞ!これが時計の円盤部分になるんだよ。
2. 時間の幅を作る
1. 一番小さい円(半径3.5cmの円)を用意します。
2. 円を12個に分けていきます。まず、円の中心(コンパスの針を刺した点)を通る直線を、定規を使って引いてみましょう。
3. 次に、先ほどの直線と垂直(つまり90度、直角)になるような、円の中心を通る直線を作ります。90度は、分度器を使って測ると良いでしょう。これで、円が4等分されます。
円の中心に、90度が4つできる!これは、円は一周で360度だからだよ。
つまり、360÷90=4 だから、90度が4つできたんだね。
なぜ円が360度なのかは、90度がピッタリ4つあることからも分かるよ。
つまり、
90×4=360 または 90+90+90+90=360
ということからも、円が360度だということがわかるね。
4. 4等分した円のうちの一つを、次は3等分します。つまり、90度を3等分にしていきます。まず、分度器の0度と90度が先ほどの2直線にピッタリ重なるようにおき、そこから30度ずつに印をつけます。その印と円の中心を直線で結びます。
90÷3=30
だから、90度を3等分するために30度ずつに分けているんだよ。
5. 同様に、他の3つの部分も3等分する30度の印をつけて、円の中心と印を直線で結びましょう。これで、円を12等分にできました。
最初に4つのかたまりを作って、それを3つずつに分けたから、
3×4=12
こうやって、円の角度を12個に分けることができたんだね!
これで、時計の12個の数字の位置と、時間の幅を示す部分ができたよ。
6. 12個の隙間を、好きな色で塗ると見やすくなります。
3. 円盤を貼る
1. 段ボールで作った円に、同じ大きさの半径6cmの色画用紙の円を貼り付けます。
2. その上から、先ほどの色紙の円と円の中心が合わさるように、半径5cmの円を貼り付けます。
3. さらにその上から、円の中心を合わせて半径3.5cmの円を貼り付けます。
円の中心を合わせるコツとして、全ての円の中心をコンパスの針を使ってぐりぐり大きく開けるとやりやすいよ。コンパスの針で指を刺さないように、十分注意してね。
こんな感じで、円が三重になるように貼り付けよう。
4. 数字を書き込む
1. 丸シールを、12等分した線の先にくるように12枚貼ります。2つ飛ばしで違う色のシールを貼ると、読みやすい時計になりますよ。
2. 丸シールの中に、一番上から12、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11と数字を書き込んでいきましょう。このとき、色の違うシールから書き始めるとうまくいきます。
3. 小さいメモリも書き込みましょう。まず、一番下の円の部分に、12等分した線の延長線上になるように印をかき入れます。その印の上に、12の丸シールの上に0、1の丸シールの上に5、2の上に10、3の上に15、4の上に20、5の上に25……と、前の数字から次の数字が5ずつ増える数字(5の段の掛け算の答え、5の倍数)を書き込みます。すると、11の上に55を書いたときに円を一周することになります。
4. 最後に、0から5の間を5等分する印を書き込みます。同じように、5から10の間も5等分する線を書き込みます。この印が、ちょうど時計の秒を表す部分になります。これで、小さいメモリも書き込めました。
5. 針を作る
1. 針を作ります。時計のはりは短いものと長いものの2種類あります。まず、マスクかティッシュの空き箱を展開して、一枚の紙になるように開きます。
2. 6cmの長さの線を定規でひきます。
3. それにだいたい直角になるような2cmの線を引きましょう。
4. 3で引いた直線に直角になるような6cmの線を引きます。このとき、この直線は1の線と並行(水平、交わらない線)になります。
5. 最後に、その線と1の線の先を結びます。これで、きれいな長方形の完成です。
6. ハサミで長方形を切り抜きます。片方の先の2つの角度を落として尖らせると、より時計の針のようになります。
7.同じ手順で、短い針を作ります。短い針は、最初に5cmの直線をひき、それに直角になるように2cmの線を引きましょう。長方形ができたら、ハサミで切り抜きます。
8. 最後に、2つの針を好きな色で塗ります。
長さや角度はだいたいで大丈夫。適当に長方形を描いて、それを切り抜いてしまおう。
参考に、ぱんこが作った時計の針は下の写真のような針だよ。
6. 針を円盤につける
いよいよ針を円盤につけるよ。
コンパスの針を使って穴を開ける方法を紹介するけれど、危ないから一人で無理せず、大人の人を頼りながら作ってね。
1. 二つの針(長針、短針)に穴を開けていきます。先の尖っていない方の下の部分に、コンパスの針を差し込みましょう。コンパスの針をぐりぐりして、大きめに穴を開けます。くれぐれも、怪我をしないように気をつけましょう。
2. タイを一本とり、先の方を約1cmほどの長さにハサミで切ります。ハサミやタイの先は尖っているので、十分注意して作業しましょう。
3. タイをもう一本取り、半分に折りたたみます。
4. 二つの針(長針、短針)の穴を、時計の円盤に開けた穴に合わせて、そこに先ほど折りたたんだタイを、折りたたんだ先から(折り曲がっている方ではなく、タイが2つ重なり合っている方から)差し込みます。入りにくい場合は、コンパスの針や鉛筆の先などを使って、穴を大きくしてから差し込みましょう。
わかりやすく、小さい円で実際にやってみたのが下の写真です。
5. 差し込んだら、折りたたんでいる輪に通すように、先ほどの1cmの長さのタイを表側に差し込みます。
6. 円盤に差し込んだ方の長いタイを、円盤の裏から引っ張ります。これ以上引っ張れないところまで引っ張ったら、両側に折り曲げましょう。表にある短いタイのおかげで、針と円盤が固定されます。
7. 最後に残った半径6cmの円を、時計の裏側に貼り付けて裏側のタイを隠せば、ついに時計が完成!!
時計が完成したら
無事、時計は完成しましたか? 作業が難しいところや、算数の考え方もたくさん出てきましたね。お友達や大人の人、兄弟がいる人は兄弟の力も借りながら作るとうまくいくかもしれません。
やった〜!できたぞ!
って、あれ、何のために時計を作ったんだったっけ……?
そんなぱんこさんのために、次回はこのお手製時計を使った時間の計算の方法を、特別に伝授しますよ!自分だけの時計を作って、時間の考え方でいっぱい遊んでみよう!