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自分に合った形で読書を楽しむ:りんごの棚
今回Aさんたちが訪れた図書館の「じどうしつ」には「りんごの棚」というコーナーがありました。このコーナーには、さまざまな形で楽しめる本があります。たとえば、手で触って楽しめる本があったり、大きく印刷された本があったりします。

大活字本・・・大きくはっきりした文字で書かれた本。行間にもゆとりがある。
点訳絵本・・・・印刷された文字の上に点字がついている絵本。
さわる絵本・・・でこぼこした文字や、いろいろな素材でできた絵を触って楽しめる本。
布絵本・・・布で作られた絵本。触って楽しむことができる。
LLブック・・・やさしく、読みやすく書かれた本。LLは、スウェーデン語で「やさしく読める」=Lättläst の略語。
また、「リーディングトラッカー」という道具の貸し出しもあります。リーディングトラッカーとは、本を読むときに使う道具です。本の読みたい行に合わせて置くと、読んでいる箇所に集中しやすくなります。
じどうしつだけではなく…
「じどうしつ」ではない場所にも、いろいろな読みにくさを抱える人のための本のコーナーがあります。ここにも、りんごの棚にあったような、「大活字本」や「点字図書」の棚がありました。


この棚には「点字毎日」という新聞の活字版(点字毎日の内容を写真やイラストを用いて編集したも置かれています。
その隣には「デイジー」というコーナーがあります。「デイジー」は、DAISY(Digital Accessible Information SYstem)といい、日本ではアクセシブルな情報システム、と訳されるもので、印刷された文字を読むことが難しい人にも、情報が伝わるような工夫をする、という意味です。デジタル録音図書の国際規格のことをいいます。

このコーナーに置かれているものの多くは、図書の内容を録音して音声にした「音声デイジー図書」です。専用の再生機で再生して聞くことができます。図や写真の説明もはいっています。また、目次の情報も入っているので、再生機を使って読む場所を指定したり、読み上げる速さを変えたりすることができます。
ほかにも、「マルチメディアデイジー図書」というものもあります。こちらは音声だけではありません。テキスト(読み上げられているところがハイライトされる)や画像を同時に見ることができます。専用のソフトウェアのインストールされたパソコンや、アプリをインストールしたスマートフォンなどで再生することができます。文字の大きさなどを変えることができます。
この図書館では、読みたい本のデイジー版がない場合、ほかの図書館から取り寄せたり、新しく録音をしたりする取り組みも行われています。また、音声デイジーを再生する専用の機械の貸し出しも行われているようです。「対面朗読」といって、読みたい本を音訳ボランティアの人が朗読するサービスもあります。
詳しく知りたい人は、こちらのリーフレットを読んでみてね。誰もが読書をできる 社会を目指して(文部科学省)
だれもが読書を楽しむために
ここまで紹介してきた本は、読みにくさを抱える人のための工夫がなされている、と書きましたが、もちろん誰でも借りることができます。読みにくさを抱えていないと思っていても、大きく印刷された本の方が読みやすいこともありますし、手で触れる絵本の楽しさを感じることもあるでしょう。
こうしたさまざまな形での読書の在り方を提案することは、障害や事情のある人だけのためではなく、すべての人のために必要です。そして、時間がたったり、事情が変わったりして、今は必要がないと思っていても、これから必要性を感じるようになる場合もあるでしょう。
そのためにも、こうしたコーナーがあることは、とても重要なのだと、私は思います。

きっと、あなたに合った読書の形が見つかるはず。学校でも、地域でも、もしかすると国会図書館(とても大きな、国の図書館)かもしれないけれど。ぜひ、図書館に行ってみよう。
