フネで旅する漢字の海原(うなばら) シリーズ⑤ 夏のおさかな天国

猫の魚屋さん 天体

さんかくすと文がえます

いわし

鰯の写真。薄青色で背中近くには斑点模様がある。

 

いわしは、「」に「」と書いて「いわし」です。

弱い魚…これは戦いに弱いとかそういうことではなく、あくまで人間目線での「弱さ」
つまり、いたみやすく漁獲後ぎょかくごすぐに味が落ちてしまう、ということから、このような漢字があてられているのだそうです。

 

そういう人間目線でいわしを「弱し」と呼んでいたのが変化して「いわし」という呼び方がされるようになったという説があります。

天保てんぽう2年(1831年)に刊行された魚河岸うおがし見聞録けんぶんろく魚鑑うおかがみ』には

イワシはヨワシの転ずるにて、この魚至って脆弱ぜいじゃくなるゆえに名づく

と記されているとか。

 

 

M先生
M先生

魚鑑うおかがみ』の著者、武井周作たけいしゅうさくという人は医師だったそうですが、
一般の人々が健康を保つために役立つ魚介類ぎょかいるいについての実用書を書こうとして、日本橋魚市場にほんばしうおいちばで魚介類を観察し、
産地や漁期りょうきや食べ方などをたずね、
さらに文献ぶんけんを調べてまとめたのだそうです。

日本橋魚市場にほんばしうおいちばは、
1923年の関東大震災かんとうだいしんさい被災ひさいをきっかけとして、東京改造計画とうきょうかいぞうけいかく築地つきじ移転いてんが決まったそうです。
その際には、反対する人も多く、移転いてん完了まで10数年かかったともいわれています。

 

そんないわし鮮度せんどの見分け方はつぎのとおり。

・目の色が黒いものを選ぶとよい
・目が赤くなっている物は避ける
・尻がしまっているものが鮮度がよい(内臓が傷んでいるものは尻がゆるくなっている)
・脂がのったいわしの特徴は、頭が小さく、身が厚い

 

 

他にも、
・ 背中が青光あおびかりしていて、表面にりがあるものがよい。
・ 身体の斑点はんてんがはっきりしているものが新鮮。
・ からだの表面が黄色っぽく見えたりするのは、あまり新鮮ではない。
ということがあります。

 

ちなみにいわしにもいろいろな種類があります。

一般的に「いわし」と知られ、私たちがよく目にする機会があるのは「真いわし」です。

家庭で塩焼きして食べたりするものはだいたいが大羽おおばと言われる18センチ程度のサイズのもの。
めざし」になるのは中羽ちゅうばと呼ばれる12センチ程度のもの

 

H松
H松

めざし」を魚の一種と勘違いする人は多いようですが、
めざし」とはいわしなどの魚を加工した食品のことを言います。

塩漬しおづけにして乾燥かんそうさせた干物ひものの一種で「目刺めざし」と書きます。
その文字のとおり、数匹ずつまとめて魚を干すために竹串などを目に刺すので「めざし」と言います。

 

K原さん
K原さん

ちなみに「煮干し」もそういう魚がいるのではなく、
いわしなどを食塩水で煮たのちに天日乾燥てんぴかんそうしたもののことを言います。

 

真いわしの幼少期は「いわし」とは呼ばず「しらす」と呼ばれます。

 

 

M先生
M先生

日本だけでなく世界でもいわしは愛されているそうです。

ポルトガルにはイワシ祭りというお祭りもあるそうですよ。
キリスト教の聖人アントニオを祝福するお祭りでもあるそうで、
かつ、聖アントニオが愛の守護聖人しゅごせいじんでもあるそうで…

お祭りの日、街はいわしの焼ける良い香りでいっぱいになり、かつ恋人たちは愛の言葉を告げ合う大盛り上がりをみせるそうですよ…

おなか、すきましたね…。ぐぅぅぅぅ。

 

 

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