クリスマス特集【第3回】いろいろな言語で「メリークリスマス!」

メリークリスマス 英語:学びのナビゲーター

さんかくすと文がえます

突然ですが、サンタさんの出身がどこなのか、知っていますか?実は、フィンランドの山奥(諸説あり )らしいのです…!?そうなると、フィンランド語で「メリークリスマス」を何と言うのかも気になりますね。

エルフ
エルフ

今回は、「メリークリスマス」をいろいろな外国語で表現します!

まずは英語から

前回 も少し紹介しましたが、英語での「メリークリスマス」もいくつかの言い方があります。Merry Christmas!は日本語でもほとんどそのまま使われていますね。特にアメリカでは、だいたい11月の感謝祭かんしゃさいからクリスマスまでの期間きかんにこの挨拶あいさつを交わします。イギリス英語ではHappy Christmas!がよく使われるようです。他に、Happy Holidays!という言い方もあります。これは様々な宗教しゅうきょう考慮こうりょしたものです。クリスマスには色々な起源きげんがありますが、強く結びついていると考えられるのが、キリスト教です。Christはキリストを指し、masはミサ のことで、ラテン語”missa”に由来しています。

トナカイ
トナカイ

クリスマスをXmasと書くことがあるけれど、Xってなんでしょうか?実は、先ほど説明したChrist(キリスト)の語源ごげんはギリシャ語の”Χρίστός”だと言われています。この頭文字かしらもじXをとって、ChristmasをXmasと表記ひょうきしているのです。

発音はつおん
下のギリシャ語をクリックすると、発音をけるサイトに移動いどうします。

Χρίστός

気になるフィンランド語では

Hyvää Joulua!

フィンランドに近い国々で使われている言葉も見てみましょう。【地図

ノルウェー God Jul!

スウェーデン God Jul!

アイスランド Gleðileg Jól!

デンマーク Glædelig Jul!

ちょっとずつ似ていますね。地域ちいきが近いと、言語も似ることがあります。言葉のご先祖せんぞが同じだったり、言葉が交流したりするからです。Jul, Joulua, Jólは、英語のYuleと同じ語源だと言われており、「クリスマス」を表す語として使われています。確かに、どれも「ユール」みたいな読み方なので、何となく納得なっとくできる気がします。

発音
それぞれの言葉をクリックすると、発音を聴けるサイトに移動します。どんなふうに音が違うのか、聴きくらべてみてください。

Hyvää Joulua(フィンランド)

God Jul(ノルウェー)

God Jul(スウェーデン)

Gleðileg Jól(アイスランド)

Glædelig Jul(デンマーク)

ドイツ語

Fröhliche Weihnachten !

ここでドイツ語を取り上げたのは、ドイツのクリスマス文化をご紹介したかったからです。アドベントクランツを知っていますか?クリスマスの一か月前から毎週まいしゅう日曜日にちようびにろうそくをともして、4本のろうそくが点いたらクリスマスはすぐそこ!というものです。自分で作ってみたりするのも楽しいですよ。

実は、他にも多くのクリスマスの習慣しゅうかんがドイツ発祥はっしょうだったりします。ドイツのクリスマスに興味きょうみを持ったら、「クリスマスの文化史」という本もおすすめです。(少し漢字は多いです。)

発音
下のドイツ語をクリックすると、発音を聴けるサイトに移動します。

Fröhliche Weihnachten

フランス語

Joyeux Noël!

“Noël”(ノエル)は、クリスマスのこと。フランスに関しては、ビュッシュ・ド・ノエル というお菓子かしを紹介します。Yule logと呼ばれる、クリスマス用の大きくて特別とくべつまきしたケーキです。おいしそう…。

発音
下のフランス語をクリックすると、発音を聴けるサイトに移動します

Joyeux Noël

他の言語いろいろ

24の言語でメリークリスマスと言っている動画どうががあります。細かく聴き取れなくても、何となくクリスマスをおいわいしている雰囲気ふんいきが伝わってくるはずです。アメリカ手話も紹介されています。

動画:24の言語で「メリークリスマス」と言っている動画

余談よだんですが…7番目に紹介されているクリンゴン語は、アメリカのSF映画「スタートレック 」に登場する架空異星人かくういせいじんクリンゴンが話す言葉。後々、言語学者マーク・オークランドがクリンゴン語を言語として体系化たいけいかし、クリンゴン語辞書 まで編纂へんさんしたそうです。新たな言語を作り出すなんて、ロマンを感じますね。

おまけ

トナカイ
トナカイ

せっかくだから、どうして「サンタクロース」っていう名前なのかも知りたい!

英語での「サンタクロース」の呼び名も2種類あります。ひとつはFather Christmasで、これはイギリス英語。もうひとつはお馴染なじみの Santa Clausで、アメリカ英語です。Santaの語源は「せいなる」という意味の”Saint”で、Saint Nicholas(セントニコラウス)のオランダ語Sinterklaas(シンタークラース)が元になっているといわれています。

H子
H子

英語以外の言語も見てみると、同じ文字でも読み方が少し(あるいは全く)異なっていたり、そもそも英語では見たこともない文字が使われていたりして、面白いですよね。特にフィンランド近隣きんりんの国々の言語が少しずつ似ていることは、とても興味深いです。どの言葉がいつ生まれたか、とか、周りの地域とどんな交流をしたときに言葉に変化があったのか、などの歴史も勉強していきたいなと個人的に思っています。皆さんも、関心を持ったら是非いろいろ調べてみてくださいね。

また、世界には無数むすうの言語があります。「英語が苦手だから、外国語はぜんぶ苦手…」なんて思う必要はありません。これからも一緒にいろいろな言語にれていけたら嬉しいです。もしかしたら、運命うんめいの言語に出会えるかも…。

次回はいよいよ、クリスマス特集最終回。お楽しみに!

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