フネで旅する漢字の海原(うなばら) シリーズ⑤ 夏のおさかな天国

猫の魚屋さん 天体

さんかくすと文がえます

かれい

鰈の写真。茶色いお魚でひらべったい。

  

カレイは古名こめいを「カラエヒ(カラエイ)」といい、これが転じて「カレイ」になったといわれています。

平安時代の『本草和名ほんぞうわみょう』という日本現存最古げんぞんさいこ薬物事典やくぶつじてんにカレイのことを「加良衣比(カラエヒ)」と記載きさいされていたとか。

カラ」とは「れる」という意味で、植物がれたような色のことを表現しているといいます。

エイは魚のエイのことで、体が黒褐色くろかっしょくしたような魚、ということでカラエヒカラエイカレイとなったという説もあります。

 

 

漢字では「」に「の草冠がない文字を組み合わせてかれいです。

これはカレイの体が葉っぱのように薄いため、こうした漢字になったのではないかといわれています。

 

 

えすとれ先輩
えすとれ先輩

M先生、
ちょう」という字も同じ「つくり」がまぎれてこんでますよ~

M先生
M先生

ぎょぎょ!

(すみません、さかなクンさんにれて、言ってみたかったのです)

はひらひらとう姿が印象的な昆虫ですが、そんなヒラヒラ度合いといいますか、
うすっぺらさ」が見事に共通していますね!

  

 

 

かれいとよく間違われることがあるのがヒラメ
ちなみにヒラメは「」に「」でひらめと書く、やっぱり平べったい、薄いからだが特徴的なお魚です。

よく言われた見分け方に「左ヒラメに右カレイ」と呼ばれるものがあり、
お腹を手前に置いたときに頭がどちらを向くか、ということで見分けることができるとされています。

また、目を上に向けたとき左を向くのがひらめ右を向くのはかれいとする見分け方もあるようです。

ただし、種によってはこの法則にあてはまらない場合もあるようです…。

 

M先生
M先生

他にどのような違いがあるのか、というと、
実はひらめかれいはその生態せいたいに差が大きくあるようです。

 

例えばどんな食べ物を食べているか―

ゴカイのイラスト

かれいはどちらかというとおとなしいお魚で、ちょこちょこと動き回りながらゴカイなどを食べている一方で、

ひらめ獰猛どうもうなハンターのような性格で、海底に身をひそめ魚類やイカ類甲殻こうかく類などを食べて生きるお魚です。

 

M先生
M先生

ゴカイとは、りをする人にとってはおなじみらしい、ミミズのような「環形動物かんけいどうぶつ」です。
…慣れたらかわいいのか?知りませんが、ひらめの口も怖いけど、ゴカイもちょっと怖いです…。

 

なので、口の形や歯がどれくらい発達しているか、に違いがあるようですよ。

また、ひらめ生息せいそく地が限られていて捕獲量ほかくりょうが少ないことからかれいと比べて高級こうきゅうな扱いをうけることが多いようです。

 

 

 

M先生
M先生

さて、かなりのページ数を割いて、「孟夏もうかのおさかな天国・後編」として、夏がしゅんのお魚を紹介してきました。
…くたびれましたね。おなかもすきましたね…。

でも、お魚に愛着あいちゃくがわいてきてしまって、とりあえずソーメンでも食べようかな…という気分です。

また、孟冬もうとうの頃、「孟冬もうとうのおさかな天国・秋冬編」をご紹介したいと思います!
みなさんが、水族館や水辺でリアルのお魚さんたちとれ合えることを祈りつつ…!たのしい夏休みを過ごしてね!

※ 海や水辺で遊ぶときは安全にはくれぐれも気を付けて!

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