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鰈
カレイは古名を「カラエヒ(カラエイ)」といい、これが転じて「カレイ」になったといわれています。
平安時代の『本草和名』という日本現存最古の薬物事典にカレイのことを「加良衣比(カラエヒ)」と記載されていたとか。
「カラ」とは「枯れる」という意味で、植物が枯れたような色のことを表現しているといいます。
エイは魚のエイのことで、体が黒褐色したような魚、ということでカラエヒ→カラエイ→カレイとなったという説もあります。
漢字では「魚」に「葉」の草冠がない文字を組み合わせて鰈です。
これはカレイの体が葉っぱのように薄いため、こうした漢字になったのではないかといわれています。
M先生、
「蝶」という字も同じ「つくり」がまぎれてこんでますよ~
ぎょぎょ!
(すみません、さかなクンさんに憧れて、言ってみたかったのです)
蝶はひらひらと舞う姿が印象的な昆虫ですが、そんなヒラヒラ度合いといいますか、
「うすっぺらさ」が見事に共通していますね!
鰈とよく間違われることがあるのがヒラメ。
ちなみにヒラメは「魚」に「平」で鮃と書く、やっぱり平べったい、薄いからだが特徴的なお魚です。
よく言われた見分け方に「左ヒラメに右カレイ」と呼ばれるものがあり、
お腹を手前に置いたときに頭がどちらを向くか、ということで見分けることができるとされています。
また、目を上に向けたときに左を向くのが鮃、右を向くのは鰈とする見分け方もあるようです。
ただし、種によってはこの法則にあてはまらない場合もあるようです…。
他にどのような違いがあるのか、というと、
実は鮃と鰈はその生態に差が大きくあるようです。
例えばどんな食べ物を食べているか―
鰈はどちらかというとおとなしいお魚で、ちょこちょこと動き回りながらゴカイなどを食べている一方で、
鮃は獰猛なハンターのような性格で、海底に身を潜め魚類やイカ類甲殻類などを食べて生きるお魚です。
ゴカイとは、釣りをする人にとってはおなじみらしい、ミミズのような「環形動物」です。
…慣れたらかわいいのか?知りませんが、鮃の口も怖いけど、ゴカイもちょっと怖いです…。
なので、口の形や歯がどれくらい発達しているか、に違いがあるようですよ。
また、鮃は生息地が限られていて捕獲量が少ないことから鰈と比べて高級な扱いをうけることが多いようです。
さて、かなりのページ数を割いて、「孟夏のおさかな天国・後編」として、夏が旬のお魚を紹介してきました。
…くたびれましたね。おなかもすきましたね…。
でも、お魚に愛着がわいてきてしまって、とりあえずソーメンでも食べようかな…という気分です。
また、孟冬の頃、「孟冬のおさかな天国・秋冬編」をご紹介したいと思います!
みなさんが、水族館や水辺でリアルのお魚さんたちと触れ合えることを祈りつつ…!たのしい夏休みを過ごしてね!
※ 海や水辺で遊ぶときは安全にはくれぐれも気を付けて!