フネで旅する漢字の海原(うなばら) シリーズ⑤ 夏のおさかな天国

猫の魚屋さん 天体

さんかくすと文がえます

どじょう

どじょうの写真。青緑色に茶色のまだら模様。口先にはひげのようなものが生えている。

 

どじょう語源ごげんですが、有力な説はどろの魚”という意味から派生した、というものです。

実際にどろの中の餌底生藻類ていせいそうるいていせいもるい付着藻類ふちゃくそうるいイトミミズユスリカの幼虫)を食べたり
鰓耙さいはと呼ばれる固形物こけいぶつと水とに分離ぶんりする器官きかんを活用してどろごと吸い取って食べてしまうらしい)、
身を守るためにどろもぐり込んだり、と泥底どろぞこ密接みっせつに結びついた生活をしているそうです。

冬になると泥底どろぞこもぐって冬眠することもあるとか。
本当にどろとなじみの深い魚です。

 

 

漢字は「」に「シュウ」でどじょうです。

しゅう」にはお酒の意味が含まれた漢字のようです。
諸説しょせつあるようですが、どじょう特有の、水中を上がったり下がったりする泳ぎが酔っ払った人の動きに由来ゆらいする‥という説もあるそうです。

 

 

また、どじょう腸管呼吸ちょうかんこきゅうという特徴的とくちょうてき呼吸こきゅうをする魚としても知られているそうです。

その背景には、どじょう水深すいしんの浅いところで暮らしていることが理由になっています。
水面にあがって口から空気を取り込み、おしりから二酸化炭素にさんかたんその泡を吐き出します。

もともと水中の酸素濃度さんそのうどが低くなったときの補助ほじょ的な呼吸こきゅうとして考えられてきたそうですが、
ちょうに空気を取り込むことで腸内ちょうない掃除そうじをしている、という説もあるそうです。

他の魚が生息せいそくできないような溶存酸素ようぞんさんそが少ないところでも生息せいそくができ、
かつ、皮膚呼吸ひふこきゅうもできるので、水の外でもしばらく生きることができるそうです。

また、この腸管呼吸ちょうかんこきゅうをする際に、音がするそうで、それがどじょうの鳴き声としても知られています。

 

白衣博士
白衣博士

シュウ」とか「チュウ」、「キュウ」と鳴いているらしいぞ。

 

この鳴き声が、どじょうの漢字の一部をつくる「しゅう」の読みとも合致がっちしています。
なので、どじょうの漢字の由来ゆらいは鳴き声からもきているのではないか、ともいわれているのです。

 

M先生
M先生

鳴き声が聞きたいと思って動画を探してみたのですが、なかなか見つかりませんでした…。
もしもどじょうめぐりあうことができたら、ぜひ鳴き声を聞いてみてください!ご報告お待ちしております~!

下記のホームページでどじょうだけではなく、いろいろな魚の鳴き声!を紹介しています。

 

 

「キュウ」とか一見かわいらしい音は、「おなら」のようなものなのかも、とも書いてありますね。

どろごとい込んでエサを食べている、ということでしたが、
鰓耙さいはと呼ばれる体の器官でいくらどろとエサをより分けているとはいえども、体の中にどろがたまってしまうそうです。
その泥をおしりから出している、ということのようです。

 

 

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