▶ を押すと文が増えます
鰌のおうち
せっかくならリアルに鰌に会いに行きたい!と思う方もいらっしゃるでしょう。
鰌はどんなところに住んでいるのか?
どんぐりころころどんぐりこ・・・・
という歌があるのはご存知ですか?
あの歌からすると、ドングリがなる木が近くにあるような場所に鰌くんはいそうですね。
ドングリちゃんはコロコロ転がってきて鰌くんに会うんですもんね。
ドングリちゃんはお池にハマって鰌くんと遊んだと歌ってますよ。
どうやら鰌くんは池などに住んでいる‥‥
しかも、鰌くんはドングリちゃんと遊んでくれるような優しい生き物…なのかもしれない??
鰌は、水田や湿地、またその周辺の細流に多く生息しているそうです。
河川の中流から下流域、用水路などの流れの緩やかな泥底にも生息しているとか。
鰌にまつわる文化
どんぐりコロコロという歌があるとおり、童謡などでも親しまれているドジョウですが、
「どじょうすくい踊り」という民謡もありますね。
動画で鰌掬いをしているおじさんは、泥をはたいている様子がうかがえます。
鰌をつかまえて何をしたいのか…―ドングリちゃんみたいに鰌と遊んだわけではないのです。
鰌はどうやらおいしく食べることのできる御馳走の一つであったとか。
蒲焼や柳川なべ、みそ汁やからあげなどにして食べる事があるそう。
(釣り餌用に売られている鰌は、寄生虫などもいるので絶対に食べてはいけません)
どじょうすくい踊りは、男踊りと女踊りと二種類が存在していたようですね。
安来節、そして身に着けるアイテムも、
男性は絣の着物にももひき、腰かご、ざると豆絞り、鼻あてを、
女性は絣の着物に小型ざる、欅、てぬぐいと…
‥‥私たちも踊る準備はできそうです‥!
絣の着物、とありますが、絣とは柄のことを指しています。
幾何学模様が特徴的な着物としても有名。
非常に丈夫に作られた着物だそうで、外出着としても普段着としても用いられました。
古くなっても簡単には捨てず、仕事着にまわしてぼろぼろになるまで使い古したと言われています。
港といえば、物だけでなく、人や文化も行き交うもの。
各地からやってきた船乗りたちが歌う民謡がうまくまじりあい、ブレンドされて、生まれてきたのが安来節だということじゃ。
下の動画は、まなキキを見てくれている諸君と近い年代の高校生たちが部活動の一環として安木節の民謡を舞っているぞ。
(音質・画質は鮮明ではないかもしれないので注意じゃ)
民謡の世界も深いですよねぇ‥
しっくりくるようなリズムやメロディがもしかしたら皆さんの中でもあるかもしれないですね。
身体の動きもついてくるので、踊りとしても意味があって、歌の歌詞からも世界が広がって‥。
ふ、ふかい。
また、「腰かご」や「ざる」など、さらっと言ってしまいましたが、ひとつひとつ手作りなのですよね。
生活の中であまりにも普通に使われてきていたものだからこそ、その製法や活用の仕方など記録がとられないまま、新しい便利なものにとって代わってしまって忘れられてしまう、ということもあるようです。
だからこそ、そうしたひとつひとつの道具を見直して記録する、ということを目指す研究や働きかけもあるのですよ。
さて、そんな鰌。
近年では、圃場整備や農業形態の変化に伴い生息数が激減しているそう。
鰌は、泥の中で暮らしているとはいえ、産卵は細流や水田のような一時的水域で行われるそうで、農業形態が変わっていく過程で水田も変化し、鰌が産卵・子育てができなくなってしまっているそうです。
地域によっては絶滅の恐れのある生き物として指定される事態になっています。