スクリーンリーダーとWEBアクセシビリティ

さんかくすと文がえます

講演内容こうえんないよう

オンラインでのまなびが一気いっき注目ちゅうもくされるいまだからこそ、だれしもがアクセスできるWebサイトをつくることについて、みなさんと一緒いっしょかんがえたいとおもいます。スクリーンリーダーでどのようにWebサイトをむことができるのか、いま一般的いっぱんてきなサイトでのげの課題点かだいてん、もたらしうる情報格差じょうほうかくさ問題もんだい…などなど。まなキキをつくりながらまなびのナビゲーターがいた諸々もろもろ課題かだい解決案かいけつあんについて、ざっくばらんにおはなします。

講演こうえん登場とうじょうする「まなびのナビゲーター」について

この講演こうえんには、まなキキのまなびのナビゲーターが登場とうじょうします!それぞれのプロフィールは以下いか自己紹介じこしょうかいページからご確認かくにんください。

N川さん

えすとれ先輩

H松

講演資料こうえんしりょう

まなキキの下記かきページをお手元用てもとよう資料しりょうとしてご利用りようください。下記かきページの内容ないようもとづいて、オーディオコメンタリーのようなかたち講演こうえんすすめていきます。

(1)スクリーンリーダーで「まなキキ」を読むヒント

(2)スクリーンリーダー特集1:【入門編】スクリーンリーダーとは何ぞや?

(3)スクリーンリーダー特集・社会科合同企画「みんなが読みやすいサイトってなんだ?」その1

(4)スクリーンリーダー特集・社会科合同企画「みんなが読みやすいサイトってなんだ?」その2

講演報告こうえんほうこく

7月6日に開催されました、「スクリーンリーダーとWEBアクセシビリティ」の講演会の開催報告です。

みなさまから頂いたご感想

講演会に関し、たくさんのご感想をお寄せ頂きました。下記、抜粋してご紹介いたします。

ご感想その1

今まで一度もスクリーンリーダーを使用したことがなく、講演内で語られていたような問題があることも知りませんでした。漢字の読めない子供たちのために振り仮名を振ると視覚障害者のためのスクリーンリーダーがうまく機能しなかったりと、様々な人の様々な要求に全て応えていくことの困難さがとてもよくわかりました。自分が何かを発信する際にこのような問題が起こりうることをよく理解して、発信内容を工夫していきたいと思いました。

ご感想その2

視覚障害を持つ方が音声入力の機能を使うことを最近知ったばかりだったので、とても興味深い内容だった。「自分が困らないから」というだけで、web上での情報格差の問題意識を感じていなかったことを自覚できてよかった。スクリーンリーダーユーザを知らないことで想定利用者から排除してしまうだけではなく、知っているが蔑ろにしている、格差を容認しているという問題についても知れた。日本語はひらがな・カタカナ・漢字を合わせて使う複雑な言語であるため、アクセントよりも読み方が重視されるが、文字の種類が単一の言語においてはアクセントが重視されるのだなと思った。

みなさまから頂いたコメントへのお返事

講演会中、たくさんのご質問をチャットから頂きました。時間の都合上、当日お答えできなかったご質問やコメントにつきまして、下記、演者(まなキキの学びのナビゲーター)からお返事させて頂きます。

貴重なお話、ありがとうございました。LINEでの写真の文字起こし機能などは使われますか?

N川さん
N川さん

はい、使ったことがあります。
例えば以前、友達からあるコンサートのチケットの写真が送られてきたときに、「テキストを抽出」というボタンを押して、表示された文字情報をVoiceOverで読み上げさせたことがあります。コンサート会場や演奏者、曲目など、チケットに記載されている情報はだいたい読めました。皆さんのiPhoneなどでも簡単に試せますので、ご興味がありましたら、いろいろなもので試してみてください。

貴重なお話、ご意見ありがとうございました。先ほどのスライド上ではVoiceoverの読み上げの改善例が取り上げられていましたが、日本語に特化したPC-Talkerはどの程度日本語がスムーズなのでしょうか。イントネーションや読みがより自然に近い形になっているのでしょうか?

N川さん
N川さん

「フリガナのせいで文章がぶつ切れになる」というような問題は、PC-TalkerではVoiceOverほど頻繁には生じませんでした。日本語に特化したソフトウェアなだけあって、漢字の読み間違いも比較的少ないように感じます。
ただ、PC-Talkerでも、ひらがなの多い文章だと不自然なイントネーションで読み上げたり、漢字の後にフリガナを読み上げるせいで文章が聞き取りづらくなったりする問題はしばしば見受けられます。そのため、「まなキキ」を読むときは、PC-Talkerでも「スクリーンリーダーモード」を使った方が自然なイントネーションで読み上げてくれるので、聞き取りやすくなります。

本日は、貴重なお話ありがとうございました。ふりがなをふることで、スクリーンリーダーが思うように機能しない問題や、盲目の先生が作った教材だと生徒が読みにくい問題など、初めて知ることばかりでした。また、今回初めてスクリーンリーダーの音声を聞き、音声が思っていたより早口で驚きました。

N川さん
N川さん

誰もが簡単に「目でも耳でも読みやすいサイト/アプリ」を作れるようになるといいですよね。ぜひ、開発者の方々にご検討いただきたいテーマです。
スクリーンリーダーの読み上げのスピードはある程度調節できるので、今回お聞かせしたよりもゆっくりしたペースで読み上げさせることもできます。でも、最近は音質がかなり改善されているので、慣れれば今回よりももっと速いスピードの読み上げでも聞き取れるようになります。こちらもご興味があればぜひ試してみてください。

貴重なお話、ありがとうございました。web上での写真などの画像情報に関して、問題を感じていることや工夫していることなどあれば教えていただきたいです。

H松
H松

写真については、まなキキでは代替テキストを入れるという工夫を行っています。ただ、制作を進める中で課題になったのは、今私が話しているような「吹き出し機能」の中の画像の読み上げの工夫や、見出しボックス(この吹き出しの下にある区切りのこと)のアイコンを読み上げた方がよいのかという点でした。吹き出し機能の画像については、元々の画像に代替テキストを入れてしまうと、私の顔の画像の代替テキストを「H松のイラスト」と読みあげた直後に、画像の下の文字をスクリーンリーダーが「H松」と読んでしまって、非常に耳心地が悪いことが分かりました。そのため、吹き出し機能として使う画像に関しては代替テキストをわざと入れないという配慮も行っています。画像だから全てテキスト情報を入れるということではなく、その都度検討して、「これはこうしたほうが良いだろう!」という判断で工夫を考えていくのが「まなキキ流」です(笑)

まなキキのベースになっている、WordpressのCocoonというテンプレートには、このような「見出しボックス」と言われる便利な装飾機能が最初から入っています。でも、そのままの状態で使おうとすると、虫メガネのアイコンを画像情報として読み上げてくれず、スクリーンリーダーの種類によっては「発声不可」と読み上げがなされてしまうということが分かりました。こういった種類の装飾は、記事を書く人が何かの意図をもって、虫メガネのアイコンをつけ、他の部分と区別していることが多いと考え、まなキキではアイコンの画像情報もアイコンごとに「○○のマーク」とスクリーンリーダーが読み上げるように別途設定をしています。

WordやExcelには視覚に障害がある方向けに、画像や表の説明のために用いられる「代替テキスト」がありますが、私はこの代替テキストは視覚障がい者の方が画像などのオブジェクトがどんなものか理解するためだけに用いられるのかと考えていました。ですが今回の講演会を通して、代替テキストは視覚障がい者の方々がただ「このような図なんだ」と理解するために用いられているのではなく、「この文書の作成者はここに図を配置することでこの部分をより強調したいんだ」という解釈をするためにも用いられているのだとわかりました。

H松
H松

代替テキストの奥深さに気が付いてくださって、とても嬉しいです。実は、まなキキは、イラストや写真に入れる代替テキストの内容にもこだわりをもって作っています。例えば、N川さんの自己紹介ページには、ハマグリのイラストの写真があるのですが、ただ単に「画像:ハマグリのイラスト」とするのではなくて「画像:N川さんが妄想するハマグリのクッションのイラスト」と代替テキストを入れています。単なる飾りの意味で使っている場合でない限りは、どんな写真やイラストにも記事を書く人の意図が入っていると思います。それを文章でお伝えできるような代替テキストを入れる工夫があると、スクリーンリーダーで読んでいる皆さんが、より深く記事の内容を楽しめるのではないかとまなキキは考えてもいます。一度、まなキキをスクリーンリーダーで読んでいただけると、こんな代替テキストを入れているのか!と「新しい見方」をして頂けるかもしれません!

興味深いお話ありがとうございました。これだけスクリーンリーダーを意識して作ったまなキキのサイトでさえ作る過程でたくさんの問題が生まれたのに、何も気にせず作られた一般人のブログやサイトなどは相当読みにくいのではないかと思いました。スクリーンリーダーの課題はまだまだありそうですが、スクリーンリーダーを使いやすくすることが視覚障害者の情報格差問題にとっても一番の近道ではないかと思います。私も今後、意識して様々なサイトをスクリーンリーダーを使って読んでみたいと思いました。

H松
H松

そうですね。スクリーンリーダーを使いやすくすることは、情報格差を減らすことに繋がると思います。ただ、スクリーンリーダーを開発して下さっているメーカーさんや団体さんも同じ想いで日々、技術的な改良を続けて下さっているのだということも、この場をお借りしてお伝えしたいと思います。多くの方がスクリーンリーダーを使ってサイトを読むようになって、「こういう部分、もっとこう読めるようにしたらどうだろう?」という議論が盛り上がると、スクリーンリーダーを開発して下さっている方の励みになるのかなとも思いますね。

えすとれ先輩
えすとれ先輩

講演会でお話しした「サイトの読みやすさ」のうち、「ふりがな」と「スクリーンリーダー」が競合したことで問題提起となりました。そもそもふりがなを振っていないサイトであれば、デフォルトと言いますか、それなりの精度で読んでくれるはずです。ただし、独立した問題として「サイト構造」が残りますので、ここが考慮されていないと読みにくいこともあるかもしれませんね。

スクリーンリーダーそのものの向上もそうですが、スクリーンリーダーで読まれる側の(情報発信者としての)我々も現状を当事者に任せず、格差を正す方向に動きたいものです。

パソコンなどを利用する時、スクリーンリーダーモードに設定することで、必要以上の情報が入ってわかりづらくなってしまうのでしょうか。それとも、自分で指定した場合のみスクリーンリーダーが機能するのでしょうか。

えすとれ先輩
えすとれ先輩

まなキキ内での「スクリーンリーダーモード」については、ページへアクセスした後自分で指定した場合のみ「スクリーンリーダー(での読み上げに適した画面表示)モード」になります。画面読み上げのアプリが起動するわけではありません。

H松
H松

まなキキにスクリーンリーダーを使ってアクセスをして頂いた方に「スクリーンリーダーモード、このボタンを押すと、ご利用中のスクリーンリーダーの読み上げをスムーズにできます。ボタン。」という音声のアナウンスが流れます。スクリーンリーダーモードを使いたい方は、スクリーンリーダーモードのボタンをクリックして頂けますし、使わなくてもよいという方は、そのままページを読み進めて頂くこともできます。アクセスした方のご都合にあわせて選んで頂けるよう、まなキキ側として選択肢を提示する形になっています。

晴眼者の立場からだと見えにくいバリアがあるということに気づくことができました。スクリーンリーダーというものを始めて知って、とても便利なツールだなと思いました。また、視覚に障がいを持っている方以外の方でも有効活用できるのはいいことだと思いました。インターネットのサイトがその表記であったり、晴眼者にとって画期的なものになればなるほど、視覚に障がいを持つ方にとっては非常に読みにくいものになってしまうのではないかと思いました。

えすとれ先輩
えすとれ先輩

気づきを得る助けになれてよかったです。「晴眼者にとって画期的」とされるのは、イメージを多用したものが多い印象ですね。例えば画面上に建物の見取り図を表示して、部屋の位置をタッチするとその部屋の説明がポップアップで見える……などでしょうか。この視覚的な位置取りをどのように説明として載せるかに腕が問われますね。

ふりがなとスクリーンリーダーの両立は大変興味深いなと思いました。しかし基準を満たしているサイトはとても少ないのではないかと思いました。晴眼者にとって見やすいと思われるサイトが、全ての人にとってわかりやすいものなのか、今一度考えなおすべきだと思いました。
 私は既存のブログサイトを利用してブログを投稿したり、ホームページ作成サイトのテンプレートを使用してページの作成を行うことがあります。ふりがなとスクリーンリーダーが両立するようなインクルーシブなサイトを作成するためには、htmlを使用して自分で作成する必要があるのでしょうか。既存のサイトを利用して工夫できることはありますか。

えすとれ先輩
えすとれ先輩

残念ながら、今のところテンプレートのみでは両立不可、というのが私の認識です。既存のものだけでなんとかするならば、最近話題の「やさしい日本語」で書くくらいでしょうか。ご自分で作成しているサイトについても考えて頂き、ありがとうございます。

IES研修

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